東京23区で第6位の人口を誇る杉並区。都心部への快適なアクセスだけではなく、住宅地と商業エリアのバランスが取れた暮らしやすい環境が人気です。
実際に私たちも杉並区で多くの注文住宅の建築をお手伝いさせていただいております。
ここでは、杉並区にはどのような街並み広がっているのか、また、杉並区の土地相場はどのぐらいなのかなどを詳しくご紹介していきます。
杉並区に注文住宅の建設を検討している方は、ぜひ、参考にしてください。
杉並区はどんな街?杉並区の4つの特徴
特徴1:高い利便性
東京の主力路線ともいえるJR中央線は、杉並区内に「西荻窪」「荻窪」「阿佐ヶ谷」「高円寺」の4つの駅があります。
また、「上井草」「井荻」「下井草」の3駅を杉並区内に持つ西武新宿線や、荻窪から都心へ向かう東京メトロ丸ノ内線、さらに、吉祥寺と渋谷を結ぶ京王井の頭線も走ります。
利用する路線の選択肢が多いので、通勤やレジャーなどの外出時には快適なアクセスが約束されるでしょう。
荻窪始発の丸の内線には、ラッシュ時でも並べば座れるというメリットもあります。
特徴2:治安の良さ
警視庁のHPによると、杉並区は犯罪発生率が低く、東京23区内では第2位の治安の良さを誇ります。
なお、杉並区は、日本で初めて「防犯カメラの設置及び利用に関する条例」を可決させた自治体で、区が先頭に立って地域の防犯意識を高め、犯罪の抑止を実現しています。
特徴3:子育てのしやすさ
子育てがしやすいというのも杉並区の特徴です。
杉並区では「子育て応援券」という独特な制度を取り入れています。
10,000円分の応援券を1冊3,000円で発売。年間2冊まで購入でき、一時保育や家事援助などの有料サービスで活用できます。
さらに、杉並区は平成30年に待機児童ゼロを実現。安心して子育てに取り組める環境作りを多方面からサポートしています。
特徴4:緑の多さ
東京23区内で第3位の21.8%という緑被率も杉並区の魅力的な特徴です。
回遊式庭園として整備されている荻窪の「大田黒公園」は、季節によって変化する色鮮やかな樹木や、日本庭園ならではの石畳などが楽しめる癒しのスポットとなっています。
井の頭線の西永福駅近くには、善福寺川に沿って「和田堀公園」があります。広大な緑地や旧石器時代の遺跡だけではなく、春には見事な桜が楽しめる場所としても有名です。
杉並区に注文住宅を建てるときに注意したいこと
杉並区は全体的に高低差もなく移動しやすいエリアですが、善福寺川沿いは氾濫時の浸水に対する警戒が必要です。
また、西武新宿線「井荻」駅周辺の一部も、浸水予想地域となっています。土地や注文住宅を購入する前に、杉並区が発行しているハザードマップを必ず確認しておきましょう。
杉並区の坪単価はどのくらい?駅によってどれだけ違うのか解説
注文住宅を建てるにあたってどれくらいコストがかかるのか気になりますよね。
そのため、建てる場所の土地相場のチェックが欠かせません。
ここでは、杉並区内のJR中央線各駅を中心に、西武新宿線、井の頭線沿線における街の特徴や土地相場をチェックしていきます。
西荻窪
ひとつ隣の駅「吉祥寺」は武蔵野市吉祥寺になるので、中央線の駅では「西荻窪」が杉並区最西端となります。
駅周辺にはスーパーや飲食店が建ち並んでいますが、駅前通りは比較的穏やかで、道路の幅もそれほど広くありません。
中央線の快速を利用すれば新宿まで乗り換えなしで13分、東京まで26分というすぐれたアクセスは大きな魅力です。
しかし、杉並区内の中央線駅ではもっとも土地相場が低く、地価は吉祥寺よりも安くなっています。中央線沿線では穴場的なエリアといえるでしょう。
西荻窪の土地相場は、駅から150m圏内は344万円/坪前後ですが、300mほど離れれば200万円/坪前後、500mほどの距離なら190万円/坪前後での土地購入が可能です。
なお、西荻窪エリアの地価は20年ほど横ばいが続いています。
荻窪
JR中央線と東京メトロ丸ノ内線の乗換駅です。中央線のトラブルによる遅延や運転中止が発生しても、丸の内線を利用すれば新宿や大手町に出られます。
新宿まで中央線で10分、東京までは23分の優れたアクセスを実現。平日には下り通勤快速が停車するので、新宿からわずか2駅での帰宅が可能です。
乗降客数はJR東日本管内第50位と八王子よりも多く、仙台駅とほぼ変わらない利用者数となっています。
駅北口には「ルミネ荻窪」や「荻窪タウンセブン」などの巨大商業施設が並び、平日、休日を問わずショッピングが楽しめます。
ただし、北口エリアはやや男性向けの街並みになっているので、ファミリー世帯が荻窪に注文住宅を建設するなら南口エリアがおすすめです。
荻窪の土地相場は、駅から300mほどの距離で350万円/坪前後、500mほどの距離で200万円/坪前後での土地購入が可能です。
2路線が乗り入れている利便性の高さが、そのまま土地相場の高さに繋がっていると考えていいでしょう。荻窪駅前を含め、この2~3年で地価はやや上昇傾向にあります。
阿佐ヶ谷
駅周辺には商店街が多く、なかでも全長700mの「阿佐谷パールセンター」で開催される阿佐ヶ谷七夕祭りは夏の風物詩になっています。
また、駅前には多彩な飲食店や居酒屋が並んでいるので、地元での飲み会や家族での食事も気軽に楽しめます。中央線で新宿までわずか8分、東京までは21分というアクセスの良さも魅力です。
阿佐ヶ谷の土地相場は、駅から約150mの距離で230万円/坪前後、400mで約175万円/坪前後での土地購入が可能です。
阿佐ヶ谷駅周辺を含めて、この2~3年で地価はわずかに上昇しています。
高円寺
駅を中心に昔ながらの商店街が広がる高円寺は、年代を問わず満足度の高い暮らしができるエリアといえるでしょう。
リーズナブルな居酒屋やスーパーが多いので、生活費を抑えたいという人にも人気です。駅周辺には飲食チェーン店も数多く並んでいます。
中央線の快速を利用すれば新宿へ7分、東京まで20分で着く杉並区屈指の好アクセスが魅力。
駅の近くには都内の大動脈「環七通り」が走っているので、ガレージ付き注文住宅の建設を考えている人にも適しているでしょう。
高円寺の土地相場は、駅から300mほどで200万円/坪前後、500mでは175万円/坪前後です。距離的にはほかの駅よりも新宿に近いのですが、阿佐ヶ谷や荻窪に比べると土地相場は低くなっています。
なお、この2~3年間で、わずかに地価が上昇しています。
西武新宿線沿線の土地相場について
西武新宿線の「上井草」「井荻」「下井草」の3駅はそれぞれ各駅停車しか停まらず、駅周辺もそれほど開発されてはいません。
しかし、西武新宿まで20分前後で着くアクセスの良さは見逃せないでしょう。
土地相場は、井荻駅から200mほどの距離で175万円/坪前後、下井草駅から250mほどで155万円/坪前後での土地購入が可能です。
この2~3年の地価は、ほぼ横ばいとなっています。
京王井の頭線沿線の土地相場について
杉並区内には京王井の頭線は5つの駅がありますが、利便性を考慮するなら、急行停車駅の「久我山」と「永福町」に注目したいところです。
どちらの駅前にも賑やかな商店街があるため、日常生活で不便を感じることはないでしょう。渋谷まで10分前後というアクセスの良さも魅力です。
ガレージ付きの注文住宅を検討している方は、環八通り沿いの「高井戸」も選択肢に入るでしょう。
土地相場についてですが、久我山駅から100mほどの距離で190万円/坪前後、永福町駅から100mほどで233万円/坪前後での土地購入が可能です。
高井戸駅から130mほどでは224万円/坪前後となっています。いずれの地域も、ここ2~3年の地価は、やや上昇傾向です。
杉並区の住宅支援制度を活用しよう
注文住宅を建てるなら少しでも費用は抑えたいところでしょう。しかし、杉並区では、注文住宅や宅地取得費用に対する助成金制度を設けていません。
ただ、太陽光エネルギーや蓄電システム機器などの省エネ設備を導入した住宅には「エコ住宅促進助成」が適用されます。
予算総額は4,000万円で、予算枠が埋まり次第終了です。興味のある人や該当する人は、できるだけ早めに担当部署に問い合わせをしてみましょう。
参考:杉並区HP
http://www.city.suginami.tokyo.jp/guide/gomi/syouene/1004921.html