世田谷区で注文住宅を建てるなら知っておきたいこと

【世田谷区に注文住宅】世田谷区はどんな街?

  • このエントリーをはてなブックマークに追加

世田谷区の特徴

東京23区の南西部に位置する世田谷区は都心部からやや距離があり、南西を流れる多摩川を渡ればもう神奈川県です。

23区内では大田区に次いで面積が広く、政令指定都市並みとなる人口約95万人は23区内最多です。しかし人口密度は23区中13位であることから、一人一人の面積にゆとりがあることがわかります。

世田谷区の地域

一口に世田谷区といっても広範で、エリアによってだいぶ特色が異なります。地域を5つに分けてご紹介します。

東北部の北沢エリア

サブカルの街下北沢をはじめ、繁華街や学生街が形成されるなど若者から人気のエリアです、しかし少し裏を入れば住宅街も広がっています。

中央の世田谷エリア

賑やかな三軒茶屋、大学があり活気に溢れる経堂や駒沢大学などがあり、エリアの中央を東西に国道246号線が通ります。

北西部の烏山エリア

千歳烏山など世田谷区内でも都心から離れたエリアであり、落ち着いており地価もお手頃で住みやすいエリアです。

西部の砧エリア

高級住宅街として名高い成城地域、桜の名所である砧公園など、閑静な住宅街エリアです。古くから成城憲章のように良質な宅地を保つ工夫がなされてきました。

南部の玉川エリア

古くから人気の深沢、そして近年人気が高まる二子玉川など、公園も多く子育てにも環境が良いのが特徴です。等々力渓谷や駒沢オリンピック公園のように大きな自然を短に感じられるエリアです。

世田谷区の交通利便

世田谷区を東西に走る鉄道路線。北から京王線、京王井の頭線、小田急線、東急田園都市線、東急東横線の順に都心から放射状に路線網が伸びております。
それを補うように東急世田谷線、東急大井町線、東急目黒線があります。

またJRは小田急線、メトロは東急田園都市線と小田急線、都営地下鉄は京王線に乗り入れています。新宿、渋谷からどこの駅も20分以内とアクセスの良さは世田谷の人気の理由でもあります。

ただ、世田谷区の鉄道網を南北に繋ぐ鉄道は三軒茶屋~下高井戸間を走る東急世田谷線しかない為、各路線間の移動はバスの使用が主体となり、そのバスが走る環八通り、環七通りは渋滞が多く時間通りにゆかないなど、不便な点はあります。

道路網は南北に走る環八通りと環七通り、東西に走る国道246号線と玉川通りがメインとなります。ただしそれらを繋ぐ道は曲がりくねったものが多いです。これはもともと畑が多かった世田谷に道路が作られる過程で、農道を道路としたことが理由です。

世田谷区の治安

世田谷区の全体の犯罪発生件数は23区中4位と多いです。
しかし、人口が多い為とも言えそうで、犯罪発生率に換算すると17位となって治安は良い方になります。エリアごとにも犯罪の種類や件数が異なります。

商店街など多い北沢エリアや世田谷エリア

盗難やスリが多く、犯罪件数も23区内では平均程度の水準です。治安が特別良いとも言えないのは駅前など繁華街で人数が多いからです。

住宅街の砧エリア、烏山エリア、玉川エリア

住宅街がある分、空き巣が多いです。ただ、犯罪件数は少なく治安が良いエリアです。特に成城がある砧エリアは所得が高い住宅地として知られるので、その他の住宅地よりも空き巣が目立ちます。

このように犯罪に対しても商業エリアと住宅エリアで異なった分布が伺えます。商業エリアでは身の回りに警戒し、住宅街エリアはホームセキュリティーを設置するなど対策を分けられると良いです。

世田谷区の住宅環境

世田谷区の人気の理由として住環境の良さが挙げられることがあります。

等々力渓谷や砧公園、駒沢オリンピック公園、多摩川河川敷をはじめ大小様々な緑地や公園が500近く点在しています。それだけでなく「世田谷みどり33」として区成立100周年の平成44年に区の1/3を緑化する目標を掲げており、実際現時点で1/4が緑地となっています。

多摩川とその支流である野川沿いの高低差を国分寺崖線と呼び、世田谷区の西側一帯がこれに当たります。国分寺崖線は豊富な栄養分の土壌と地形から多くの動植物、湧き水が発生します。世田谷区は国分寺崖線を「みどりの生命線」と呼び保護し緑化の拠点としています。

世田谷区の待機児童問題

待機児童が平成29年度で861人と、23区で最も多いことが問題視されています。
保育の質を確保する為、保育士一人当たりの児童数を国で定める6人より1人少ない5人としているのも理由です。世田谷区ではこれへの対策を行い、平成28年度に比べて337人減少しています。

また保育人材確保のため、事業者への補助金を充実させるなど保育定員増にも力を入れており、待機児童数は地域によって異なる状況です。

北沢エリア

待機児童155人で前年比18人減。約10%の減に成功していますが、改善が必要です。商業エリアが多い為、保育施設拡充の余地が少ないのも理由です。

世田谷エリア

待機児童295人で前年比44人減。約13%の減に成功していますが、元々多い為さらなる改善が必要です。

烏山エリア

待機児童98人で前年比75人減。約43%の減に成功しています、近年住宅地として需要が上昇しているエリアの為、対策もしっかりとしている印象です。

砧エリア

待機児童165人で前年比70人減。約30%の減に成功しています、治安や緑地、住環境に富んだ成城ブランドは児童対策にも効果を発揮しております。

玉川エリア

待機児童148人で前年比130人減。約47%の減に成功しています、世田谷区の中でも最も子育て世代が多い為、課題を急務に解決している意図が見え、人気の理由も頷けます。

待機児童数ワースト1位で何かと話題になりがちな世田谷区ですが、待機児童率に表すと5.0%、23区でワーストから6番目、ワーストは目黒区で11.3%です。
数は多いですが、保育園の入りにくさと改善度合いを見ると善戦していると言え、烏山エリア、玉川エリアに至っては23区の中でも良い方と言えます。

世田谷区の土地相場と注文住宅を建てる場合の費用

憧れの世田谷での暮らしですが土地相場は気になる所、毎度おなじみですがエリア、駅からの距離で大きく異なります。

世田谷区で注文住宅を建てる場合、大体のエリアが準防火地域となり、そうでない地域の仕様よりも若干高くなります。注文住宅で建てる場合、値段もピンキリですが建てる場所によって変わるのは基本的に土地代だけです。注文住宅の坪単価は一概に言いにくいですが坪70万円で計算してみます。

また世田谷区の家賃相場は1DKで約10万円、3LDKで20万円を超えます。マンションは専有部75㎡ですと駅近くで1億超えることもあります。

北沢エリア

井の頭線と世田谷線の間である、下北沢、明大前、山下、下高井戸各駅から徒歩15分以内のエリアは坪単価220万円。
30坪ですと6600万円、注文住宅で3LDK延べ床面積40坪ですと約1億に達します。マンションでも専有部75㎡あれば1億、賃貸でも同程度で25万/月と人気のエリアだけに費用もかかります。

世田谷線と環八通りの間のエリアは比較的土地が安く、坪単価180〜150万円のエリアがあります。急行は止まらない駅ですが生活がしやすいエリアです。

世田谷エリア

三軒茶屋から徒歩15分以内で考えると世田谷区で最も高い220〜280万円のエリアもあるほど地価が高い地域で、土地代だけでも1億超えることもあります。

環七通りの西側の経堂や千歳船橋の周辺は坪単価170〜200万円のエリアもあり、建物含めても1億円以下に抑えることができます。マンションの場合、駒沢近くだと1億を超え、経堂周辺だと6000〜8000万円。

賃貸は北沢エリア同程度です。世田谷エリアでも三軒茶屋と経堂や千歳船橋では地価が変わることがわかります。

烏山エリア

世田谷区の中でも気軽に住める地域の烏山エリア。
地価は駅から徒歩圏内で坪単価170万円程度、京王線と小田急線のどちらからも遠いエリアだと120万円のエリアもあります。

建物合わせても7000〜9000万円と1億円を下回る場所もあります。マンションは駅徒歩圏内に5000〜7000万円代があり、商店街も多いことや求めやすい価格から近年人気上昇中のエリアなのも頷けます。

砧エリア

高級住宅街の成城エリアは坪170〜200万円。
都心から距離がある為、北沢、世田谷エリアよりも抑えめですが落とし穴があります。それはある一定の面積以上の敷地を確保する成城憲章という決まりです。

敷地面積は最低面積約40坪の125㎡、推奨すべきはその倍の250㎡としています。
坪単価がどうにかなっても敷地が広い為、結果的に土地代としては高くなり250㎡の土地、坪170万円とすると約1億3千万となります。

さらに建物の面積もそれに合わせた規模にすると軽く2億を超え、これがなかなか手を出せない成城ブランドたる所以と言えます。

駅から遠いですが玉川沿いの喜多見、宇奈根は坪120〜150万円程度の場所もあります。マンションの場合、成城学園周辺は人気エリアだけに1億を超える物件も多いです。賃貸は都心からそこまで近くない為、相場と同程度です。

玉川エリア

近年人気の二子玉川、用賀、上野毛の間のエリアや高級住宅街の深沢や駒沢オリンピック公園周辺は坪200万円代と高水準。
注文住宅を土地から購入となると1億を超えます。

公園が多く、住環境が良く、利便性も高い為頷けます。マンションですと7000万〜1億円代とやはり高水準。賃貸の場合、1DK10万円、3LDKで25万円と世田谷区の相場以上です。

※費用感については世田谷区で注文住宅を建てる際の予算と相場は?でも詳しく解説しています。

世田谷区の特徴まとめ

世田谷区は面積が広く、場所によって環境や地価が様々です。都心から近い下北沢や三軒茶屋、自由が丘、閑静な高級住宅街の成城や深沢、都心から遠くても近年開発が進み地価が上がっている二子玉川やこれから上がるであろう千歳烏山など特徴が異なります。

ご自分のライフスタイルに合わせ選択することが何より大切と言えます。

  • このエントリーをはてなブックマークに追加

世田谷区の施工事例を見る

まずはお気軽にご相談ください