今回は移築再生工事の事例です!
今回のプロジェクトは、移転のため建物を取り壊さなければならないという話で、
この建物は、2階建て部分と平屋の和室続き間の部分とになっていて、
その平屋部分の和室続き間を移築再生する計画です。
築80年くらいになる昭和の初め頃に建てられた物で、当時の良い材料を使って
建てているという話を聞いていた建て主様が「取り壊して処分してしまうのは忍びない」
ということで出来る限り再利用して復元してほしいと依頼されました。
実はこのお話をいただいたときには、すでに住まいの方の工事が始まっていて、
(ある大手ハウスメーカーの家) その建物とつなげて増築する形でやってほしい、
というなかなかの難題でした!
惜しむらくはそのハウスメーカーに相談したときに、弊社にもお声掛けいただければ
新築の方も再生復元も含めて全体で計画して、いい感じにまとめられたのになーと
ちょっと残念でした。
〈ビフォー〉
さて、まずは解体ですが、再利用するためにはほとんどを手作業で解体しなければ
ならず、大変手間がかかるうえにきれいに取り外せない可能性もあります。
太い大きな柱や梁などは比較的良いのですが、細い材や薄い天井板などは割れたり
欠けたりします。
なんとか補修したり、ダメになった部分には新しい物を使って補うなどして対応します。
〈解体中〉
〈解体中〉
〈解体中〉
どこまでうまく解体できて再生できるか多少不安でしたが、弊社には腕の良い
大工さんがいますので大丈夫でした!!
ほとんど完璧に再生できて、木材についてはほぼ100%に近い復元が出来ました!
銅板屋根は再利用出来ませんでしたが、瓦は丁寧にはずして再利用しました。
〈解体中〉
〈移築中〉
〈ビフォー〉
〈アフター〉
こういった再生工事は、滅多にある仕事ではないので、ノウハウ・経験などが
ないととても難しいでしょうが、弊社には経験豊かな設計スタッフと熟練で腕の良い
職人たちがいますので、今回の再生プロジェクトも無事に納めることが出来、
建て主様にも大変喜んでいただきました。
弊社としましても、技術力を発揮できる機会をいただきまして、大変ありがたく
感謝いたしております。
またこのような仕事を是非続けていきたいと思います。
というより、絶やさないようにしていくべきだと強く感じた次第です!!
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