書院戸 図柄は富士

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今年も残すところあと少し!
通勤途中の高台から、真っ白な富士山が
クッキリと見える季節となってきました。

さて、書院の建具などは格式のある建物で見たり、
新築の家に取り入れたりするものだと思っていましたが、
約100年前の書院戸を頂戴してしまいました。

ダイナミックで優雅な曲線の富士!
手前には三艘の帆掛け舟と松林。鳥も三羽飛んでいます。
壮大な美しい構図に思わずため息。
4枚の建具には反りも欠損箇所も見あたりません。

細部の汚れを丁寧に拭っていると職人さんの感性の鋭さと、
技巧を尽くした職人気質がビンビンと伝わってきます。
例えば雲を表す横桟には、かすかに波打つ加工が施してあります。

更に、松の木々を1cm程の太さのムクゲの枝で表現しているのです。
何故にムクゲの枝なのか?生け花では「生花の配(くば)り」
を作るのに、同じぐらいの太さの枝を剣山の代用として使うと、
知人が教えてくれました。もしかしたら製作者は生け花をも
たしなんでいたお人ではないかと想像が広がります。

磨りガラスを外して軽くし、飾ってみたところ凄く良い感じ!
朝に夕に眺めていても見飽きるということがありません。

大工さんに写メすると
「超〜カッコいいですな!」と
返信がありました。

此処には箒にまたがっ魔女が、空気の動きで向きを変えながら
飛んでいます。

この構図は西伊豆から駿河湾越しに見た富士山だと思われるので、
魔女は駿河湾の上を飛んでいることになります。
カオスの部屋になってきました。

伊豆高原の進捗状況ですが、年明け早々に足場を外します。
竣工は2月末です。

三枝

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