囲炉裏の煙の匂いを嗅ぎたくて杉並区郷土博物館内の
古民家へ行って来ました。建物の保存のため土曜と
日曜の午後にだけ、囲炉裏に火が入るのです。
館内には一枚一枚杮(こけら)葺きで仕上げられている
白木御殿の雛壇が飾られていました。
白木は伊勢神宮で20年に一度行われる式年遷宮の際に
出た部材だと伝わっていると書いてありました。
朱や金で装飾された御殿飾りは明治以降に多くみられ、
白木の御殿はそれよりも古いと考えられているそうで、
関西地方ではお内裏さまは向って右、お雛さまは
左に配置した飾り方が一般的なようです!
古民家に足を踏み入れると懐かしい囲炉裏の匂い!
顔見知りの方が桃の節供の行事中と言うことで甘酒を
勧めてくれました。
囲炉裏端で火を見ながら又、火吹き竹を使いながら
民家の話をするのは昨年の秋以来です。
古民家は約220年ほど前、江戸時代の中頃の農家を
移築したもの。
当時そのままの姿に残すために外部は障子と雨戸だけ。
土間にヘッツイと大釜を再現。
土間を上がると囲炉裏のある板張りの広間。
そしてデエと呼ぶ床の間と置戸棚のある10畳の部屋。
そこに82年前に毛利子爵家から寄贈された七段飾りと、
区内のご婦人から寄贈された御殿飾りがありました。
黒く煤けた部屋には緋毛氈と雛飾りが映えます。
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お引渡しが無事に済んだ茨城町桜の郷のI様邸。
28日は待ちに待ったお引越しの日。
風水にこだわった家造りは概して大きくなりがちですが、
設計が冴えました。
使いやすくシンプルにピタッと収まりました。
県が開発した広~い分譲地。そこには大手ハウスメーカー
の同じような形の建売り住宅が行く度に増えています。
それからこの分譲地には大きな樹木が一本も残っていません。
公園のスペースもないのです。
ですから個々の家の植栽に期待するしかありません!
I様には多めの植栽をお願いしました。
造園屋さんの工事が終った頃にプロに撮ってもらおうと
思っています。
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スケルトンにした下落合のアパート改修工事は、
20日がお引渡し日なので追い込みが凄いです。
三枝