杉並区で先月、古民家改修見学会を開催したお宅の造園工事が終了しました。
こうした門は最近殆ど見かけなくなりました。
出来たてなので少し浮き気味ではあるものの、これから徐々に馴染んでゆくと思います。
ともあれ日本の伝統的な数寄屋門工事と共に庭石や樹木等が整備され、スッキリ明るいお庭となりました。
外壁の下見板張りは、昭和13年創建時に出来るだけ近付けたいという事で採用しました。
やっぱり雰囲気出ますね!
我ながら良い仕上がりになったと思います。
玄関の土間と床の段差が大きいので、古材の無垢板を式台にしました。
この住まい、過去のリフォームにより色々と変更箇所が見られましたが、創建時から主要な部屋はほぼ畳の構成であった事が窺えました。
このリフォームでは、居間として活用する空間は畳→フローリングへと変更しました。
和室から洋室への転用はよくありますが、考え方や予算などによって様々です。
今回は昭和の木造住宅がもつ真壁の味わいを残し、木部を隠さずに古い材と新しい材が上手く共存し融合させる事に配慮しました。
ですので古い材も表面的な変色やくたびれ感は問題なしとした上で、左官壁や無垢材など自然素材を用いて再生させました。
縁側は庭との空間操作として敢えて残しました。障子が光を調整し空間を演出てくれます。
これから再出発のこの住まいで、良い時間を刻んでいただきたいと思います。
見学会を開催させて戴いた施主様、及びご来場戴いた皆様、誠にありがとうございました。