あの朱色は何?
お施主様による「完成物件お披露目会」が7日(日曜日)代官山でございました。
全て店舗なのですが造り方と材料は住宅と同じ仕様で造ってあります。
いや今回はそれ以上かも・・・
建築地の場所が場所だけにアパレル関係の引き合いが多く競争なのです。
そんな中まだ足場が有り養生シートで覆われた室内は薄暗く、
材料も所狭しと置かれ室内の雰囲気など分かり様もない筈なのに
「ここだッ!」と決断して下さった店子さんとお会いしました。
鹿児島男児らしい顔立ちからは想像もつかない(失礼!)
繊細で品が有り惚れ惚れとするエンゲージリングのクラフトマン!
私はオーナーではありませんが良い店子さんが入って下さったと感じました。
もうひと方、数多い申し込みの中から「この方達ならば・・・」と
お決めになった店子さんにもお会いしました。
代官山で店舗を物色中、不動産屋さんに案内された現場には
なんと杉坂建築事務所のシートが掛かっていたではありませんか!
室内には見慣れた大黒柱と梁が・・・
代官山でこのような造りの新築物件は探しても有りません!
「実は私の家は杉坂建築事務所で建てたんです!」にオーナーびっくり!
このひと言が決め手となりました。
当日雑誌に載った我が家のコピーを持参して下さいました。
私は竣工時に伺ったことがあります。
お嫁にやる父親の心境だとオーナーは仰っています。
この建物を大切に扱って下さる方々に入って頂きたいと望む気持ちが有りますからね。
それからこの建物にはちょっと遊びの塗装がしてあります。
配置図をジッと見ていていたら(方形/宝形)の四隅が
正に東西南北を指している事に気が付きました。
東西南北の角に色を塗りたいと話ししたところ
大賛成と仰って下さいましたのでやってしまいました。
緑(青)、白、朱、黒、
方形天井の南瓜束(カボチャヅカ)の下面は黄色く塗りました。
道路から見える朱色は南を指しています。
因みにこの建物の塗装は店子さんが25年前に建てた時と同じ職人さんです。
建物は白と銀鼠色、青空の下では眩しいくらいの西洋漆喰の白は雨空にも映えます。
「代官山の中でも異彩を放っている」とはオーナーの言葉。
目立ち過ぎますか?
それはそれとして最初の打ち合わせから竣工まで楽しかったなぁ〜この現場!
(三枝)