家族とは一体なんでしょう。
社会学的な細かい分析はともかくとして、一般的には血縁者の集団が家族を作ります。もっと分かりやすくいえば父母とその子供、それに祖父母を加えた3世代の組み合わせで一般的家族は構成されます。
家を作るとき、我々はこのような家族形態を無意識に想定しています。
ところが実際にはそのような家族の割合は半分にも満たないらしい。
単身者、子供のいない夫婦あるいは子供が巣立った後の老夫婦の世帯が半分以上を占める。それらはみな一世代で終わる家族です。
近代において大家族制が崩壊し核家族化が進みました。子供の独立とともに核家族はさらに細分化され最終的には老人が孤立してしまう状況にあります。
シングルで住む世帯も多いし、結婚しても子供を持たない夫婦の場合、両者ともに仕事を持て入ればいわゆる家族ライフとは全く違った生活形態になるのが普通なのです。
我々が一般的だと思っている家族の姿は、一部の人たちが一時期に成立させているだけの幻の家族形態なのかもしれません。
(設計部 O)