2008年07月02日
驚くほどのことでもない・・・か!?
雑誌やTVにも度々紹介されたO様宅は今年で築10年。
計画時伐採せずに残した樹木は建物を隠すほどに繁り、その樹々を生かしながら家の周りには約1000個もの木レンガブロック敷きの小径が出来ています。
自家用車で運んできては奥様が少しずつ敷き詰め作り上げたものです。
その小径の両側には各種の植物が植えられ、花を咲かせています。
バラを主とした庭作りですが、お訪ねしたこの季節アジサイやユリの花、
足元には八重の白い花をつけた珍しいドクダミ草も咲いていました。
殺虫剤等は使用したくないとの思いで試行錯誤を繰り返し、ここにきて
やっと自分なりの庭になってきたとおっしゃっていました。
先日も福島県へ片道4時間かけてバラの苗を買いに行ってきたばかりとのこと。
この春取材を受けた庭のバラが、来春専門誌に掲載されるそうです。
『杉坂さんの家が載らなくてごめんなさい・・・』と奥様。いえいえ、これまで充分ご協力いただきました。
以前2組のお客様をご案内しましたが、お二方とも気に入って下さり、逗
子とあざみ野に建てさせていただきました。
さて、10年前には犬と猫合わせて11匹だったO様宅も現在ではなんと14匹に。猫の方が多いので、和室の襖には破れを繕う紙が重ね貼りされ、木製建具にもひっかき傷が。リビングに入った途端、ウヮーッと仰天の悲鳴をあげるところでした。
犬はリビングを走り回るだけですが、猫は家具から家具へと飛び移りますからこのような状態になるのは至極当然のことです。ペット大好きなご家族にはこんなことぐらい驚くほどのことでもないのでしょうネ!
驚く方がおかしい?
しかしさすがに襖が〆切られたままの和室は納戸状態になっていて、良い風が通り抜けていきません。そこで、何とか和室を使いたい!猫対応の建具を考えてほしいと相談を受けました。
ペット大好きなこの家の設計者の自宅も同じ状態らしいのですが、どなたか良いアイデアはございませんか?
猫のエピソードはまだあります。
本格的なお茶室を造った時のこと、大工はもちろん職人さん達が細心の注意をはらって仕上げ、お施主様も大変満足され無事お引渡し。それから一ヵ月もたたないうちに奥様より驚きの電話が入りました。
飼い猫が茶室の土壁や腰張りをひっかき、障子をぶち破って外に脱出した!
初釜に間に合うよう直して欲しい・・と。
この災難を職人さん達に伝えた時、自分のもてる技をすべて注ぎ込み、息をつめて壁を塗り、腰張りや障子を貼り建具を作り、職人としての心意気を示したあの時のことを振り返って思わずエエ〜ッと嘆いていたことを思い出します。
この事件のことはお客様が出版された随筆の中の「猫と新築ボロ家」の項にしっかりと書かれてあります。
このようにペットにまつわるエピソードには事欠かない私達です。
今、横浜モデルハウスの軒先に届くまでに成長した夏椿の白い花が次々と咲いています。
この花が終わる頃一気に暑くなり夏突入となります。
(三枝)