静岡県の天竜は有数の杉の産地。
現在、天竜杉を活用している物件もあり、先日産地まで赴きました。
お世話になったのは、T.S.ドライグループとして天竜杉の天然乾燥材を扱う、榊原商店の榊原社長。今は伐採期ではありませんが、昨年の秋から冬にかけて伐採された現場にも足を運びました。
その、昨年伐倒されたという木が約半年の葉枯らしを終え、引き上げられている所でした。(下の渓流、上の道路に挟まれた伐倒の難しい場所で、見た目ランダムに倒されています)
日本は海外と違い、産地が急峻である事はよく知られています。頭では解っていても、実際に山で作業をしている様子を見るととても感慨深いものがあります。写真は職人さんが、運搬できる適切な長さにカットしているところ。(写真中央付近に小さく移っています。チェーンソー持っています)
もちろん半年前の伐倒も、チェーンソーで1本づつです。森林が平坦で、大きな機械でガツンガツン一気に片付けられる海外とは大きな違い。手間暇が格段に違う事が実感できます。カットされた丸太はクレーンで引き上げられ、貯木場へ運ばれます。昔はこの運搬作業まで人力だったんですねぇ〜。
貯木場の様子は壮観です。
桟積み含め、約1年ほどの天然乾燥を経て出荷されます。
こちらのT.S.ドライグループでは、新月伐採木が扱われます。
新月伐採については科学的なデータがまだ不足しており、現在検証中との事。
新月というのも面白いですが、それよりも注目したいのはトレーサビリティという試みです。新月はその名の通り伐採日時がとても大切になりますが、単に伐採だけでなく林地の地理的情報からその日の天候、切り倒した方向、そして出荷までの経過も逐一記録されるというもの。
住まいを構成する最も重要な構造材がどんな素性のものなのか、把握できるというのは、とても画期的で素晴らしい事です。食品ではよく知られるトレーサビリティ。こと地震国日本に於ては、食と同じ位価値のあるものだと思います。
今秋も与作ツアーと題して、天竜杉伐採見学ツアーが随時行われる様です。現場では想像する以上に凄い臨場感が体験できます。
http://www.ts-dry.com/
要チェックです。
(G)