平成23年3月11日は、
我々にとって忘れられない日となってしまいました。
地震による被害を受けられた皆様には謹んでお見舞い申し上げます。
私は3年程前に町田市で免震住宅を担当させてさせて頂きました。
これまで震度3位では「地震かな・・・?」と思う
程度にしか感じなかったそうですが、
流石に今回の地震では「照明がゆっくりと回っていた・・・」と
奥様がおっしゃっていました。
このお宅の免震構法は振り子の原理を利用したもので、
建物と基礎の間に設置した免震装置が
クッションの役割を果たし、激しい揺れでもゆっくりとした揺れに変えるというものです。
ガチガチに固めた耐震住宅とは違い、家具などが倒れてくることはありません。
免震住宅では空調の室外機とか給湯器などは壁に直付けにしてあります。
電気の引き込み線や上下水道の配管なども揺れても大丈夫な様に
余裕をもたせて施工してあります。
この様な免震構法であっても上物は、杉坂建築事務所が得意としている
大黒柱や松梁そして漆喰壁で造ってあります。
しかしながら免震装置を使用するにも関わらず、
一般に建てるのと変わらない基準で建築確認を申請しなくてはならないのは
おかしな話だと思うのです。
計画当初、
「堅牢に造ってある杉坂さんの建物を免震住宅にしたいと言ったら、
杉坂さんを信用していない様に受け止められたら申し訳ない・・・」
と言われたことがありました。
免震住宅にするには費用がかかります。
保険会社にお勤めのご主人曰く「保険料だね!」
余震もまだまだ続いておりまして、なかなか落ち着かない毎日です。
どうぞ皆様、今後とも気をつけてお過ごし下さい。
(三枝)